災害対策研究班では,夏季研修を行っています。昨年度は,南相馬市やいわき市などの東日本大震災の被災地を訪れ,大半は震災関連施設を見学するという行程でした。
今年の夏季研修は新潟県長岡市などの新潟県中越大地震による被災地や,新潟県の建築を見学するなどのスケジュールで研修を行いました。
1日目 新潟県長岡市
1日目は,主に中越メモリアル回廊の見学を行いました。この施設は新潟県中越大地震の被災地メモリアルポイントであり震災の爪痕と記憶を辿り,復興・復旧の軌跡を感じる,そして,防災の大切さ,安全な暮らしの大切さを心に刻むというコンセプトです。
中越メモリアル回廊には,中核をなす長岡震災アーカイブセンターきおくみらい,震災の伝承と防災学習会の拠点施設であるおぢや震災ミュージアムそなえ館,山古志の交流施設及び復旧・復興への歩みを展示しているやまこし復興交流館おらたる,地域内外交流拠点施設である川口きずな館という4つの施設があります。
これらの施設をすべて見学しました
が,施設の特性上,地域模型シアターが展示されているやまこし復興交流館おらたるは地域防災グループが見学し,震災発生後の時系列を避難所や仮設住宅の再現などを用いて展示しているおぢや震災ミュージアムそなえ館は住環境グループが見学しました。
これまでは東日本大震災関連の調査及び研究を主に行っていたため,今回の研修を通じて新潟中越大地震の時はどのようなことが起こり,どのように復興していくか,また後世にどのように伝えていくかの知見を広げることができました。
2日目 新潟県新潟市
2日目は,主に建築を見学するプログラムでした。新潟市の古町から新潟駅まで歩き,新潟の街並みを見ながら,途中で新潟市立美術館,旧斎藤家別邸,新潟日報メディアシップなどを見学しました。あまり災害と関係ないと思われるかもしれませんが,新潟の地域特性上津波が発生した場合の危険性などを学ぶことができ,建築学科の学生として,災害対策研究班の班員として,有意義な活動ができたと思います。
3日目「防災学習会〜建築学生の視点から〜」@新潟県新潟市
3日目は「防災学習会〜建築学生の視点から〜」という場で発表を行いました。今までは年に一度の大学祭(北桜祭)にて学校内で研究を発表することはありましたが,今回のように外部から依頼を受け,学校外での成果発表は初めてでした。そのため,発表準備に時間が掛かってしまい,研修中にも原稿を作成するなどの作業を行いましたが,この発表を通じて来場者の方々に展示内容についての質問や意見が数多く寄せられ,今後の活動にとってとても有意義な意見があったため,私達としても貴重な体験ができました。
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