第66回北桜祭における災害対策研究班の展示1ー災害対策研究班(DRM)

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災害対策研究班設立の経緯

 昨年度,建築研究会は「都市建築班」,「美術館班」,「日本建築班」の3班で構成されていた。現在は「都市建築班」,「空間建築班(美術館班から改名)」そして,災害について研究をしたいと言う有志により設立された「災害対策研究班(Disaster Risk Management Lab.)」の3班で構成されている。

DRMの理念

 班員は,災害対策班をより豊かにしていくため,いつでもプロジェクト案を発案できる。また,プロジェクトの発案者は,プロジェクト終了まではそのプロジェクトのリーダーとして責任をもって活動する。活動中は,班員の学年問わず,対等な関係で発言できる。

班の活動の概要

ロゴコンペ

 班員の意識統一や足並みを揃えるために,全員がロゴ案を出すことを必須としたコンペを行った。このコンペで決まったロゴは現在のDRMを象徴するものであり,班員も愛着を持っている。

プロジェクトコンペ  

 理念を基に班員全員が参加して,今後活動の軸となるプロジェクトを選定した。
 結果的に考えると,実現可能性を考えないこのコンペ,で形骸化する予定だけが決められた。それ故,このコンペは現在の活動には結びついていない。この反省は今後の活動に活かしていきたい。

被災地研修

 DRMとしての初めての浦尻視察を行った。これまで,被災地の現状はメディアを通してのみであったが,実際の被災地を目の当たりにした。各班員考えさせられることがあり,現在の活動に結びついている。

熊本地震対策調査会

 今年の4月14日に九州では未曾有の震度7を観測した「熊本地震」があった。DRMでは,地震発生後の政府の対応や,日本建築学会での議論について調査し,東日本大震災との比較を行った。熊本地震の特徴として,車で避難生活を行う人が多く,エコノミー症候群で亡くなるなどの,間接的被害が目立った。

夏季研修プレイベント

 新入生を迎えてから初めて1入生とともに,被災地に行った。今まで活動に参加する意義に疑問を感じていた1年生も活動に魅力を感じることができたと語っていた。

夏季研修事前研修会

 夏季研修をするにあたって,班員のモラルや,意気込み,意見の統一を図った。

夏季研修

 2日間,福島県の沿岸部を視察した。各班員,原発の影響により,福島県内で復興の速度に違いがあることや,被災地住民がいま動のようなことを考え,何を思っているかを具体的に知ることができた。

郡山防災まち歩き&WS

 郡山には様々な災害リスクが存在する。今まで大学周辺の模型を1年生主導で作ってきた。今一度目的を再確認し模型を作る意義について見つめなおした。

これからのDRM

 DRMはこれから以下の3つの活動を軸に活動していく。

1.地域防災

郡山のまち歩き,模型作りを通してWSを行い,日大周辺をよりよくするために活動していく。

2.住環境

郡山にはいまだに仮設住宅が残っている。そしてビッグパレットふくしまには,建築家坂茂氏の簡易間仕切りが導入された稀有な場所である。DRMでは災害避難時の住環境を調査研究し,自分たちなりの仮設住宅を設計していく。

3.復興デザイン

南相馬市小高区を中心に,避難経路の明確化,区内の問題のリストアップ,小高区浦尻地区の模型製作をしていく。

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後藤 寛尚
第64期建築研究会会長
2015年入学。福島県南相馬市出身。