災害対策研究班-住環境グループ

住環境グループとは

住環境グループ定例会議

住環境とは,私達が住んでいる場所の自然や社会環境のことです。

現在,私達の生活を取り巻く環境は,情報技術の発達,グローバリゼーションなどにより,多様化しています。そのなかで,近年大規模な災害の頻度が増加しています。これらのなかには,温暖化の影響によるものなど,今後も災害頻度が増加していくことが予想されます。また,それにあわせて避難所の設置や,避難施設内での生活水準の向上など,避難時における住環境が担う役割は大きいと考えています。

そこで,住環境グループでは,文献資料による調査や,多くの方々からの意見を収集するためのSNS等を用いた調査,災害時に利用される施設でのフィールドワークを中心に行っています。それらの結果をもとに災害時における住環境の問題点を分析し,解決方法を模索しています。

ビッグパレット(2016-2017)

住環境グループでは2017年度,主に避難所の住環境について調査しました。調査を進めていくことで,避難所の住環境改善には様々な問題が,山積していることに気付きました。しかし,それらの問題に,一貫性がないため,整理・分析を行いました。避難所調査の具体的な方法を示します。避難所は公民館・屋内運動施設・屋外運動場の3つのビルディングタイプに大別できます。それら,3つの避難所の代表的なものを,私達の所縁のある場所から選定しました。公民館は「久之浜公民館」,屋内運動施設は「さいたまスーパーアリーナ」,屋外運動施設は「あづま総合運動公園」としました。また,大学の近くにある,実際に避難所として使用された「ビッグパレットふくしま」は,建築家坂茂氏が携わった特異な避難所であったため,上記の3つの避難所と比較しました。避難所を調査していく中で,避難所が時系列(初期・中期・後期)により様相が異なることを見出しました。

ビッグパレットにおける避難生活の時系列

そこで,
① 時系列ごとに避難所を調査することにより,時期ごとの問題を明確化する
② 避難時の生活空間を調査することにより,避難所全体の必要最低限のスケールを把握する
という目的で,ビッグパレットのスタディ模型を作成しました。この模型では,動線計画や,ユニットの配置計画なども検討できるように工夫しました。

仮設住宅の研究(2018-)

2018年度からは,仮設住宅の問題点などを調べ,それを踏まえて,新しい機能や空間を考え,グループで一つの仮設住宅を提案・設計する活動を行っています。
その成果を模型化し,10月に行われる北桜祭での展示の一つにしようと考えています。
他にも,避難所に関する活動(未定ですが,日大の避難について,体育館での避難についての活動を検討中)を考えています。